思春期に必要なのは、男女交際を経験させて、その内容をレベルアップさせる教育です。思春期の6年間にきちんと「意味のある試行錯誤」をさせておけば、結婚や子育てをしっかり当事者として考え、そこから本物の幸福を引き出すスキルも身につくはずです。
社会的な観点から考えると、「主権者教育」についても問題があります。18歳に選挙権を与えるということは、言い換えれば、「思春期を通じて、主権者になる教育をする」ということです。
主権者というのは、ルールに100%疑問なく従属するのではなく、ルールの問題点を発見して、ルールがよい形で機能するような制度設計をする人のことを言います。
そのようなスキルを身につけるには、「ルールを逸脱する」という訓練も、スキルを獲得し、思考力を身につけるための通過儀礼としては必要です。そのようなことを一切させないで、18歳選挙権になって「主権者教育をしなくてはならないから困った困った」と学校現場が右往左往していたことこそが困ったことです。
家庭のレベルでは、まず子どもの思春期から逃げないことです。
前思春期に過剰なケアをすれば、思春期入りした途端にギクシャクするのは目に見えているのですから、もっと柔軟かつどっしり構えて、子どもの思春期を受け止めるべきです。
世界の思春期教育「3つのトレンド」
思春期教育の大切さをお話しするのは簡単です。ですが、実際に思春期の若者に向き合っていくのは、もちろんそう簡単ではありません。思春期とは、人生のなかで最も成長する時期であると同時に、最も激しく試行錯誤がされる時期でもあるからです。
そんな思春期に向かい合うにあたって、世界では大きく分けて3つのトレンドがあります。それは、次のようなアプローチです。
② 年齢相応の枠に閉じ込めず、早熟へ向かわせる
③ 介入しなくても、ひたすら見つめ、見守り続ける
