「時間を有効に使いたい」「もっと効率的に生きたい」。こうした思いは、忙しい現代社会において、仕事でも家庭でも自然と湧き起こる感情かもしれません。限られた時間の中で多くのことをこなさなければならない毎日。だからこそ、私たちは「無駄」を削ぎ落とそうとします。
しかし、人間関係において本当に大切なものは、実は「無駄」と思われるところから生まれていることは、意外と知られていません。お子さんが、用件以外のことを話さなくなっていませんか。ご主人との会話が、連絡事項だけになっていませんか。もし思い当たるなら、今、岩崎さんに必要なのは、この「無駄」な部分だと思います。
人間関係は「無駄な時間」からつくられる
これまで岩崎さんが信頼してきた人との関係は、どこで育まれたでしょうか。
多くの場合、それは会議室での真剣な話し合いではなく、飲み会やカフェでの他愛もない会話だったり、雑用で一緒になったときの何気ないやり取りだったりするのではないでしょうか。仕事終わりの「ちょっとお茶でも」という時間。廊下ですれ違ったときの「最近どう?」という一言。
予定にはない、目的もはっきりしない、そんな「無駄」に見える時間こそが、実は人と人をつなぐ接着剤になっているのです。
効率だけを求めれば、こうした時間は真っ先に削られてしまいます。「用件だけ伝えればいい」「必要な情報だけ共有すればいい」。そう考えるのは自然なことです。
しかし、用件だけの関係には温度がありません。人間味がありません。そして何より、信頼が育ちにくいのです。
誤解しないでいただきたいのは、効率を求めること自体は決して悪くないということです。人が時間を大切にしたいと願うのは、ごく自然なことです。ただ、家族との関係においては、ほんの少しの「無駄」を残しておく。それだけで十分なのです。
後ほどお伝えしますが、その「無駄」は1回数十秒で構いません。効率を手放す必要はないのです。
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【信頼関係は「雑談」の中で育まれる】
