窪田:それは素敵なお話ですね。森田さんの天気予報とほかの天気予報との間に、そこまで大きな差が生まれていたのはなぜなのでしょう。
森田:そもそも天気予報というのは、気象庁が発表する、かなり断片的な情報をもとにしています。それを私たちが読み解いて、皆さんに解説しながら伝えているわけです。おそらくですが、その運動会の日、気象庁からは「一時雨」という予測が出ていたのでしょう。これは時間にすると半日のうち3時間程度だけ雨が降るというイメージです。雨量なども総合して考えると、大した雨にはならないだろう――私はそう判断して、予報をお伝えしたのだと思います。
ところが天気予報に限らず、予測情報というものは、保険をかける意味もあって悪めに言われることが多いものです。もちろん私も、荒天などの確率が高いときや、台風など危険な状況が予想されるときなどは、しっかり備えてもらえるよう予報を出します。
でもそこまで深刻ではないときには、いたずらに悪いほうに考えるよりも、楽観的なシナリオがあるならそちらを伝えたいという思いがありました。これはもう、若いころからずっと考えていたことです。前向きな天気予報を心がけて発信していたことで、その小学生の女の子に喜んでもらえたというのは、本当にうれしかったですね。
不確実性も含めて伝えたい
窪田:日本は今も横並びの意識が強く、何をするにも、ほかの人たちと同じようにしようと考える人が多いと思います。そんな中で、勇気を持ってほかと違うことを発信されているのが素晴らしいと思いました。それが森田流のエッセンスなのですね。
森田:世の中は確率的にしか決まっていないので、未来についてもその不確実性を含めてお伝えしたいと思っています。自分の持てる情報をすべて出して、「森田がそういうなら、もし外れてもしょうがないか」なんて思いながら見てもらえたらいいですね。その時代に応じて、見る人に選ばれるような解説者でありたいと思います。

