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フレイルは「不可逆な老化」ではない
みなさんは「フレイル」という言葉をご存じでしょうか。フレイルとは、加齢にともなって、体や心のはたらきが少しずつ弱ってきて、「健康」と「要介護」のあいだにある状態を指す医療用語です。
病気や障害がはっきりとあるわけではないものの、体力や筋力が落ち、疲れやすくなったり、活動量が減ったりすることで、将来的に要介護や寝たきりへ進みやすくなっている段階をいいます。
重要なのは、フレイルは不可逆な老化ではなく、適切な対応で元に戻ったり、進行を止めたりできる状態だという点です。
これが広く知られるようになったのは、日本老年医学会が「フレイル(=虚弱)」という考え方を公式に示し、国の介護予防政策にも取り入れられるようになってからです。
その考え方は斬新でした。それまでの高齢者医療は、病気がある人は治療対象、病気がない人は健康、という2パターンで考えられていました。しかし、現実には明確な病名がなくても健康を損ねている人がたくさんおり、この人たちがいずれ病気になるリスクが高いことがわかっています。
