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最終的には「寝たきり」につながることも…専門医が力説する、《飲みこむ力》の低下を絶対に侮ってはいけない理由

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口腔機能の低下に端を発する負のスパイラルについて解説します(写真:mapo/PIXTA)
  • 戸原 玄 東京科学大学大学院医歯学総合研究科医歯学専攻老化制御学講座摂食嚥下リハビリテーション学分野教授
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オーラルフレイルは病名ではなく、進行途中の状態を示す言葉です。だからこそ、早い段階で気づいて対処すれば、進行を遅らせたり、状態を上向かせたりすることができます。逆に、「まだ大丈夫」「年だから仕方ない」と放置してしまうと、問題はどんどん深刻化していきます。

オーラルフレイルに端を発する負のスパイラル

オーラルフレイルの段階では、誤嚥はあまり起こりません。「口の機能が弱ってきているな」と気づくくらいです。しかし、オーラルフレイルを放置すると、やがて「口腔機能低下症」へ症状が悪化します。

口腔機能低下症は、噛む・飲みこむ・話すといった口の基本的なはたらきが、加齢や生活習慣の影響によって複合的に弱ってきている状態を指す診断名です。

〇口の中が清潔かを見る検査
〇口の乾きを調べる検査
〇噛む力の検査
〇口のはたらきの速さを見る検査
〇舌の力を測る検査
〇噛み砕く力の検査
〇飲みこみの様子を見る検査

など、定められた検査をおこなって調べます。口腔機能低下症の状態になると、オーラルフレイルのときよりも、のどの不調が出始めます。

口腔機能低下症がさらにひどくなると「摂食嚥下障害」に進行すると表現されます。ただし、なんらかの病気、さらには廃用がなければ口腔機能低下症は急激に進行するものではありません。

摂食嚥下障害になってしまうと、誤嚥性肺炎のリスクは格段に高まります。

恐ろしいのは肺炎だけではありません。食事量が減り、栄養が偏るので、たんぱく質やエネルギーが不足し、筋肉量が減少します。舌やのど、呼吸に関わる筋肉が弱ると、さらに飲みこみが悪くなるという悪循環に陥ります。

のどだけでなく、全身の筋肉が落ちるので、サルコペニア(老化による筋肉量減少)にも深く関係します。食事の減少や偏りは、低栄養にもつながります。栄養が不足すると免疫力の低下をまねき、感染症にもかかりやすくなるのです。

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