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最終的には「寝たきり」につながることも…専門医が力説する、《飲みこむ力》の低下を絶対に侮ってはいけない理由

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口腔機能の低下に端を発する負のスパイラルについて解説します(写真:mapo/PIXTA)
  • 戸原 玄 東京科学大学大学院医歯学総合研究科医歯学専攻老化制御学講座摂食嚥下リハビリテーション学分野教授
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慢性的な気道炎症や咳や痰の増加を引き起こすこともあり、夜間の咳や呼吸苦につながることもあります。これは睡眠の質を下げ、日中の活動性を低下させます。

歩行や立ち上がりも不安定になります。転倒や骨折のリスクが高まり、そこから寝たきりへ進むケースも少なくありません。

脱水症も見逃せない問題です。水分を飲むとむせる、飲みこみにくいという不安から、水分摂取を控えてしまう方も多く見受けられます。そして脱水が進むと、腎機能の悪化、血栓のリスク増加など、さまざまな合併症を引き起こします。とくに高齢者は、軽い脱水でも体調が急激に悪化することがあります。

食べることは「社会参加」の重要な場でもある

また、心理的・社会的な影響も出ます。食事中にむせることへの恐怖や恥ずかしさから、人と食事をするのを避けるようになり、外出や会食の機会が減ります。その結果、社会的孤立や、抑うつ状態につながることもあります。

食べることは栄養補給であると同時に、生活の楽しみであり、社会参加の重要な場でもあるからです。

健康→オーラルフレイル→口腔機能障害→摂食嚥下障害

口の力の衰えを順序だてると、このようになります。口腔機能を保つだけではなく、口腔機能障害によって引き起こされるなんらかの病気、廃用にならないことがとても大事です。摂食嚥下障害に至ってしまうと、病気のリスクもさることながら、日々の生活も大変になります。

その入り口にあたるオーラルフレイルの時点で、しっかりと回復させておけば、その後のトラブルも抑えることができるのです。

さらに、もうひとつ見逃されやすいのが、「話す機会」です。

女性よりも男性のほうが誤嚥性肺炎の発症率が高いというデータがあります。その理由として、男性のほうが老化による筋肉の衰えの幅が大きかったり、ホルモンの影響があったりすることが挙げられますが、女性に「おしゃべり好き」が多いのも一因ではないかと考えられています。

会話は、口や舌、喉の筋肉を自然に使う、とても優れたトレーニングです。1人で黙々と過ごす時間が増えると、口の動きは驚くほど減ります。

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