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「とりあえず10本」って言っちゃう…串カツ田中の絶好調を牽引、1本55円の「無限に食べられる串」が地味に凄い6つの理由

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平日夜の串カツ田中
平日夜の串カツ田中。提灯が温かな光を湛えている(写真:筆者撮影)
  • 鈴木 恵美 外食・小売に強いプロ広報/初代プレスリリースエバンジェリスト
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55円串は赤字覚悟の一手ではない、むしろ業績牽引の秘策だったのだ(画像:串カツ田中HD 2025年11月期決算説明資料より)

次の一手。55円の串は「居酒屋の未来」を定義するか

無限串の設計には、もう一つの巧みさがある。「世代交代」が制度として組み込まれている点だ。

初代「無限ニンニクホルモン串」は累計1400万本超を記録して2025年12月末に販売終了した。2代目は「土手みそ」と「柚子ぽん酢」の2種体制に進化し、シリーズ累計は2000万本に達した。「飽き」を商品サイクルで制御しながら、ブランドとしての「無限串」を更新し続ける。これはシリーズとして管理された戦略である。

ユニシアホールディングスは2028年11月期に売上高約480億円・604店舗を目標とする中期計画を公表している。串カツ田中グループ単体でも235億円を見込む。無限串はその成長の起点として、IR資料上でも明示的に位置づけられている。

人気ファミレス「ピソラ」買収でも話題に。拡大に余念がない(画像:ユニシアHD 2026年11月期Q1決算説明資料より)

値上げが続く外食業界で、1本55円の逆張りが既存店売上を1年以上にわたって前年比110%超に維持した。その貢献は「流行」ではなく、複数期にわたる決算資料に記録されている。

次に「55円の串」を真似る居酒屋チェーンが現れるとしたら、おそらく真似るべきは価格ではない。入口の価格設計・ドリンクへの誘導・ゲームによる滞在延長・参加型口コミ・再来店の仕掛け。真似るべきは、設計だ。

そしてその設計の中に、「惜しかった」と思わせるサイコロが一つ転がっている。

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