西武鉄道の山口線は多摩湖駅(東京都東村山市)―西武園ゆうえんち駅(埼玉県所沢市)―西武球場前駅(同左)を結ぶ全長2.8kmの路線だ。鉄のレールの上を鉄輪で走る一般的な鉄道ではなく、走行路面上の案内軌条に案内輪をあてて、ゴムタイヤで走行する案内軌条式鉄道(AGT)という形態。日本では新交通システムと呼ばれる。
西武園ゆうえんち、埼玉西武ライオンズの本拠地・ベルーナドームといった西武グループの大規模レジャー施設と都心を結ぶアクセス路線だ。池袋や新宿からは狭山線でベルーナドーム、山口線で西武園ゆうえんちとつながる。
球場や遊園地への観光路線
東京西部に住む人にとっては、たとえば国分寺から多摩湖線経由で山口線と結ぶことができる。山口線があるからこれらの施設に気軽にアクセスできるわけだ。愛称は「レオライナー」。ライオンズの球団マスコット「レオ」にちなんだものだ。
路線の性格上、利用者はほぼ行楽客や野球観戦客に限られる。通勤・通学需要がないため、西武鉄道のほかの路線と比べると、利用者数は明らかに少ない。コロナ禍前の2018年度における1日当たり輸送人員を見ると、池袋線の107.7万人、新宿線の90.2万人に対し、山口線は2797人にすぎない。同年度の旅客収入は池袋線の521億円、新宿線の454億円に対して、山口線は4417万円とまるで比較にならない。
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【外資ファンドが廃止を求めたことも】
