「バックアップは取ってあるから安心だ」という認識が、今や通用しなくなっている。警察庁の最新データ(令和8年3月公表)によると、企業の9割超がバックアップを取得していたが、サイバー攻撃後に実際に復元できたのはわずか2割ほどであった。
なぜ備えが役に立たないのか。その背景と非常時に機能する「使えるバックアップ」の条件を整理し、復元に失敗する企業が陥りがちな落とし穴を解説する。
「バックアップを取った」=安心ではない
警察庁の調査では、バックアップ取得率(9割超)と復元できた企業の割合(2割ほど)のギャップが浮き彫りになった。
備えていたはずなのに、戻せない。これは、どういった現象なのだろうか。原理的に考えれば、バックアップがあれば復元は容易なはずだ。
にもかかわらず、投資してきたバックアップが役に立たなかったという事態が、これほど多く起きているのはなぜか。
次ページが続きます:
【経営層の「なるはやで復元して」はナンセンス】
