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「暴政株式会社」が破壊するアメリカの自由と民主主義 資産なき人びとの「絶望死」と「それでも」トランプが支持される深層

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  • 会田 弘継 ジャーナリスト・思想史家

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トランプ支持の深層とアメリカ社会の残酷な現実をひもとく(写真:ungvar/PIXTA)
トランプ現象はアメリカの民主主義を壊す「原因」とみなされがちだが、実はすでに壊れていた社会が生んだ「結果」にすぎないのではないか。株価高騰の裏で中間・下層の人々は没落し、富裕層が権力を駆使して労働者を支配する私的暴政=「暴政株式会社」が、アメリカに「絶望死」を蔓延させているのでははないか。気鋭の保守派論客ソーラブ・アマーリによる話題作『暴政株式会社:私的権力はいかにして自由を破壊したのか』に寄せられた会田弘継氏の日本版解説を転載。トランプ支持の深層とアメリカ社会の残酷な現実をひもとく。

トランプ現象は「原因」ではなく「結果」

10年前の2016年アメリカ大統領選でのドナルド・トランプの勝利は必然だったのだろう。

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前年の出馬表明以来の女性や移民らに対する暴言にもかかわらず支持は一向に衰えなかった。

共和党の大統領候補選びの段階から、トランプやその支持者を指してヒトラーやムソリーニにたとえ、「暴政(tyranny)」の到来を警戒する声があった。

トランプがアメリカの自由な民主主義(リベラル・デモクラシー)を破壊する、という恐れからだ。だが、果たしてそうだったのか。

トランプが自由な民主主義を破壊するのでなく、自由な民主主義がすでに壊れていたから、トランプが出現したのではないか。トランプは「原因」ではない、「結果」だ。

16年の春頃から、依頼が頻繁になった講演で、そう説き始めた。「暴政」はとっくに始まっていた。トランプはその結果登場したのにすぎない、と。

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【経済回復の陰にある「中下層」の困窮】

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