購買行動や仕事の生産性を左右する「ちょっとした感情」の見過ごせない影響——行動経済学の視点で「幸せの仕組み化」を意識してみよう

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ポジティブな影響
ポジティブアフェクトを発している人は、周囲の人にもポジティブな影響を与えます(イラスト:honda / PIXTA)
購買意欲を高めたり、社員のモチベーション上げたり——。行動経済学の分野で重視されている「アフェクト」という感情をご存じでしょうか?
喜怒哀楽のようにはっきりはしていない、本人も意識していないレベルの「淡い感情」だけれど、人の行動に与える影響は非常に大きい、というアフェクト。
世界の数多くの企業コンサルをしてきた相良奈美香さんは、行動経済学の知見から「ポジティブアフェクトの活用方法」を導き、人生をより良い方向に好転させるヒントを伝授しています。
相良さんの著書『ポジティブアフェクトで幸せの仕組み化』より一部を抜粋し、本記事では「幸せの仕組み化」について考えます。

アフェクトから始まる「幸せの仕組み化」

アフェクト——。聞き慣れない言葉かもしれませんが、行動経済学の世界では「人間の意思決定を左右する重要な要素」と考えられています。喜怒哀楽のような強い感情(エモーション)ではなく、心の中に一瞬で浮かぶ「ちょっとうれしい」「なんだか嫌だ」「これが好き」という淡い感情をアフェクトといいます。

人間は日常の中で、はっきりした強い感情を抱くことは意外に少ないものです。一方でアフェクトのような淡い気持ちは頻繁に感じます。そしてアフェクトこそが意思決定に大きな影響を与えるのです。

すべてのもの・こと・人にはアフェクトがあります。

私は大の犬好きなので、犬を見ると瞬間的にウキウキした気持ちになってしまいます。これが「ポジティブアフェクト」です。ジョギング中に散歩している犬とすれ違うとテンションが上がり、「もう少し長く走れそう」という気持ちになります。

カレーが大好きな人なら「夕飯はカレー」と聞くとポジティブな気持ちになるでしょう。でも、実はランチもカレーだったとしたら、好きでも少しはがっかりしますよね。これが「ネガティブアフェクト」です。

アフェクトは置かれた状況でも変化するのです。

「残業」という言葉に、ネガティブアフェクトを感じる人は少なくないはずです。ですが、尊敬する上司に「すまないけど、この仕事をお願いできないかな。これは君にしかできないと思うんだ」と言われたら、「自分を頼ってくれたんだ。じゃあ、がんばろう!」というポジティブアフェクトに変化することもあります。

逆にイヤミな上司なら「今日は早く帰れると思ったのに……」とネガティブアフェクトに転じるかもしれません。依頼主に対するアフェクトでも、物事の受け取り方が変わるのです。

この記事の画像を見る(4枚)
次ページ音楽のポジティブアフェクトが株価にまで影響?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事