具体的に示そう。例えば、欧州を代表する高級ファッションブランドのエルメス。その粗利益率は80%超、営業利益率は40%超と、驚異的な水準である。在庫回転率も高い。
「バーキンは発売された瞬間に蒸発したかのように売れる。『熱狂的なビジネスモデル』を確立させているのが大きな理由で、アーティスティックなモノづくりの姿勢が反映されているからだ」と川上氏は指摘する。
アートは世紀を超えて感動を与える
アーティストの作品は世紀を超えて感動を与え、時として高い金銭価値を生む。
抽象画家・学者であったワシリー・カンディンスキーは1913年に発表した論文「純粋芸術としての絵画」で、アートの本質を「感動→感覚→アート作品→感覚→感動」と述べている。

川上氏がこの一文にヒントを得て、アートがいかにアートたりえるかを図式化したのが、上掲の「アートマインドセット」である。
「ここでは、感動を熱狂に置き換えて表現した。アーティストの内から湧き出る熱狂は、その感覚を通じてアート作品となり、その後、アート作品を見た鑑賞者は、自身の感覚を通じて作品から何かを感じ取り、アーティストやアートについて探究し、アーティストが感じた熱狂を追体験する。アーティストから鑑賞者へ熱狂が移って初めて、アートはアートとしての役割を果たすことになる」
アートマインドセットをビジネスに転写し、熱狂的ビジネスモデルとして体系化したのが、川上氏による下掲の「ビジネス・アートマインドセット」だ。

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