
見極めが難しい乳幼児の斜視。「そのうちよくなるから」と放置せず、早めに治療を始めることが大切です(写真:Graphs/PIXTA)
日本人の50人に1人が発症している斜視。見た目の問題ととらえがちだが、乳幼児の場合は、視力の発達に支障が出るおそれもある。見た目ではわかりにくいタイプもあるため発見が難しく、受診が遅れるケースも多い。
どうすればわが子の斜視を見つけられるのか。子どもの斜視などを専門とする浜松医科大学眼科学教室の佐藤美保医師に聞いた。
斜視のタイプを知ることが大事
斜視は左右の視線(黒目の位置)が揃っていない状態で、乳幼児期における代表的な目の病気の1つだ。視線が外側に寄っていれば外斜視、内側に寄っていれば内斜視、上側なら上斜視、下側なら下斜視という。
「乳幼児の斜視は大きく分けて、目に異常があって見えづらいために斜視になっているケースと、目には異常がないのに斜視になっているケースがあります。それぞれ対策は異なるため、まずはどのタイプであるかを知ることが、重要な点になります」(佐藤医師)
見つけ方については後述するが、どちらの場合もメガネをかけても視力が十分に出ない「弱視」や、ものを立体的に見る「両眼視機能」を獲得できないおそれがある。
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