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時の権力者「田沼意次」政権の"賄賂横行" 恋川春町が皮肉った本が人々の共感を呼んだ理由

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皇居にある富士見櫓(写真: yama1221 / PIXTA)
今年の大河ドラマ『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』は横浜流星さんが主演を務めます。今回は田沼意次政権を皮肉った恋川春町の書籍について紹介します。
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政権を皮肉った書籍が売れまくる

老中・松平定信(1759〜1829)が推進する「寛政の改革」を皮肉る黄表紙を相次いで刊行した蔦屋重三郎。

例えば、天明8年(1788)の『文武二道万石通』(作・朋誠堂喜三二)、寛政元年(1789)の『鸚鵡返文武二道』(作・恋川春町)などでした。ちなみに春町は天明8年には田沼意次政権と北方貿易のことを描いた『悦贔屓蝦夷押領』も執筆しました。

『文武二道』は、「古今未曾有の大流行」となり、早春より、袋入りにして市中で売られる状態。これは「前代未聞」と称されました。また、『鸚鵡返』も、人々の人気を博します。

ところが、それら両作を上回る人気を示したのが寛政元年の『天下一面鏡梅鉢』(作・唐来参和)で、問屋仲間や小売店の者まで、同書を買い取ろうと、行列ができたといいます。まだ製本されていない摺本のまま車に積み入れられた同書を、道端で買い取ろうとする人もいて、摺本に表紙をつづる糸を添えて、売られたほどでした。

これらの黄表紙が人気となったのは、政治を文学の題材としたことでした。時の権力者(例えば田沼意次や松平定信など)を登場させ、彼らの政治や改革を皮肉ったことにより、人気を博したと言えましょう。黄表紙が大衆の気持ちを代弁し、共感を呼んだということです。

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