戦後になって「渡来人」の評価が一転した事情 過大評価?実にわかりにくい渡来人の実態

「アメリカ先住民」を何と呼ぶか
渡来系豪族を「渡来人」と総称することは、白人に征服される前のアメリカの住人を「インディアン」と呼ぶのに等しい行為であるらしい。
イギリス人などの白人が移住してくる前の北アメリカ大陸には「アメリカ先住民」と呼ばれる民族の集合体が存在していた。かれらは日本人や中国人などと同じアジア系の人種で、四万年前ごろにベーリング海峡を渡って、南北アメリカ大陸に来た人びとだといわれている。
南アメリカのアメリカ先住民は、マヤ、アステカ、インカなどの国をつくったが、北アメリカでは、国単位の先住民のまとまりは見られなかった。北アメリカの先住民は、アパッチ族、スー族などと呼ばれる、比較的大規模な部族を単位に行動していた。
集落を営んで生活する、主に血縁者から成る集団が氏族(しぞく)である。この氏族をまとめたものが、部族になる。
このような独立した部族が並び立つアメリカ先住民の社会は、チンギス・ハンの統一以前のモンゴルの部族社会に似ていた。もし有力な指導者が一人現れれば、北アメリカにアメリカ先住民の国が出現したであろう。
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