医師が指南「食後の血糖値急上昇」防ぐ5つのコツ 毎食後「3分間」イスから立ち上がるだけでもOK

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
血糖値は食べながら下げるのが正解
血糖値の安定化のためには、“食後30分以内に座っている時間を減らす”ことも有効です(写真:shimi/PIXTA)
成人の5人に1人は糖尿病かその予備群といわれ、健康診断などで高血糖を指摘される人が少なくありません。糖尿病はさまざまな理由で血糖コントロールがうまくいかずに“血糖値が高くなる病気”ですが、誤った知識によって治療に結びつかないケースも。
SNSで筋肉博士として人気の糖尿病専門医・大坂貴史氏がこのたび、『血糖値は食べながら下げるのが正解』を上梓。本書から一部抜粋・再構成してお届けします。

“隠れ糖尿病”にご用心

糖尿病は慢性的に血中のブドウ糖が増えて“血糖値が高くなる病気”ですが、たとえ一日中高いわけでなくても、食後の短時間の血糖値が急激に上がってなかなか下がらないケースが多々あります。一般の健康診断で空腹時血糖値だけを測定していると見逃されがちなので、「隠れ糖尿病」と呼ばれます。

血糖値は、食事をすれば誰でも上がりますが、通常はすい臓からインスリンというホルモンが分泌されてゆるやかに変動します。ところが、インスリンの分泌が不十分だったり、インスリンの効きがよくなかったりすると、食後の血糖値が急上昇したまま、下がりにくい状態が続くことがあります。これを「血糖値スパイク」といいます。

血糖値スパイクがあると、食事のあとに眠くなったり、だるくなったりすると思っている人がいますが、誤解です。ほとんど自覚症状はありません。

しかし、食事のたびに繰り返される「血糖値スパイク」を放置すれば、血管が損傷し、動脈硬化や糖尿病の合併症が進みやすくなるリスクが高まります。健診で空腹時血糖値が正常でも、血糖値の長期的な傾向を判断できるヘモグロビンA1cが6%を超えるときは、一度医療機関で調べてもらうようにしましょう。

次ページ血糖値を上げないからと主食を抜いてはダメ
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事