「森且行」SMAP脱退→"日本一"→ケガ、続く挑戦 「一生車いす生活になるかも」と診断された
「やっと日本一になれたんだ。本当に神様が見ていてくれたんだ」と、森は心の中でつぶやいた。
中居からの一言が森を救った
しかし、その栄光も束の間だった。わずか82日後、運命の試練に直面する。森はレース中に落車。フェンスに激突した。
「多発肋骨骨折」「肺挫傷」「腰椎破裂骨折」「骨盤骨折」――。
それは、命が助かったこと自体が奇跡といえるほどの重傷だった。
両足はマヒし、感覚を失った。周囲の人々は「もう無理だ」と思った。そんな絶望感に包まれていた森の携帯が鳴った。中居からのメールだった。
「神様は乗り越えられない人には試練を与えない。だからお前は乗り越えられる」――その一言が森の心に響いた。すべてを失ったように感じていた森の心に、一筋の光が差し込んだ。「これを乗り越えるしかないんだ」と彼は再び立ち上がる決意をする。
森は4度の手術を受け、体内に24本のボルトが埋め込まれた。見守る兄に医師は「歩けるようになるかどうかもわからない」と告げたが、森は諦めなかった。医師に「通常の2倍のリハビリをさせてほしい」と頼み、弱音を吐くことなく、「復帰することが恩返しなんだ」と支えてくれる家族、医師、仲間、同期、そしてファンの期待に応えるため、厳しいリハビリに挑み続けた。
そして彼の脳裏に浮かんだのは、日本一を勝ち取ったあの日のことだった。
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