地下鉄とJRなので、比べるのは少し乱暴だが、さすがに赤羽駅の乗降客は多い。赤羽駅近くは都内でも有数の繁華街で、日が暮れても人の往来が絶えない。ところが東京メトロの赤羽岩淵駅がある北本通りを越えると、とたんに静かになる。ある住民は次のように語る。
「飲み屋なんかが多い赤羽の近くだから、岩淵も騒がしいところだろうって思われがちだけど、こっち(岩淵町)はぜんぜんそんなことはなくて、治安もいい。賑やかさを求めるなら、歩いて数分で赤羽の繁華街に行けるので、そういう意味じゃ便利だし、住みやすい街だね」
住みやすさの尺度として、治安の良し悪しは大切だ。警視庁の犯罪情報マップを見ると、赤羽駅のある赤羽1丁目に比べ、町境の接する岩淵町の犯罪数の少なさがわかる。
地元のことは地元の不動産屋に聞け
相変わらずのアポなし訪問。赤羽の繁華街のど真ん中、北区立赤羽小学校の真ん前にある「(株)相栄商事(北区赤羽1−21−1)」の西野泰彦代表に聞いた。同地で47年の歴史を持つ不動産業者だ。
「確かに岩淵町は穴場的な場所と言えるでしょうね。赤羽に比べて家賃も少し安い。シングルタイプだと7万円台からご紹介できると思います。ファミリータイプだと15万円くらいからになりますね。
これが北本通りを渡ってこちら側(赤羽駅周辺)だと、シングルタイプで8万5000円くらいから、ファミリータイプだと20万円くらいからのご紹介になると思います」
長く地域を見てきた西野代表は次のように続ける。
「荒川沿いは水の被害が怖いと、昔の人は言いますが、今ではそうした心配もかなり少なくなっています。私が子どもの頃は、家の軒下に小舟が吊ってあった。大水が出たときはそれに乗って逃げるんです。幸い、私自身はそうした被害の経験はないですけどね」
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