とはいえ、先行きを楽観するのはまだ早い。建機業界の専門誌「工程機械」の報道によれば、4月後半から市場の熱気が徐々に冷めており、「国内販売の下振れが大きくなる可能性も否定できない」という。
パワーショベルは(マンション用地の整地作業など)不動産開発プロジェクトの初期段階で多く使われることが多く、その販売台数は新規住宅着工面積(の統計データ)と強い相関関係があるとされる。
しかし国家統計局のデータによれば、2024年1~3月期の中国国内の新規住宅着工面積は前年同期比27.8%減少した。
需要回復は一時的との見方も
「建設機械の国内市場には、(中国政府による)総額1兆元(約21兆5400億円)の国債発行計画や(製造業の)設備更新を奨励する政策などの好材料が見られる。それでも、建機の需要が短期的に大きく増えるとは考えていない」
中国の建機大手の徐工集団工程機械は5月10日、機関投資家向けのヒアリングの席で慎重な見通しを示した。
建機の世界的大手である日本のコマツは、自社製品の遠隔監視システムのデータをもとに建機の稼働時間をまとめた「Komtrax(コムトラックス)データ」を毎月公表している。
それによれば、コマツ製建機の中国地区における2024年3月の稼働時間は、前年同月比10.8%減少した。
(財新記者:方祖望)
※原文の配信は5月12日
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