中国「パワーショベルの販売回復」は景気の光明か 不動産不況の底入れに期待も、先行きは不透明

✎ 1〜 ✎ 1436 ✎ 1437 ✎ 1438 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

とはいえ、先行きを楽観するのはまだ早い。建機業界の専門誌「工程機械」の報道によれば、4月後半から市場の熱気が徐々に冷めており、「国内販売の下振れが大きくなる可能性も否定できない」という。

中国の新規住宅着工面積は大幅な減少が続いている。写真は深刻な経営危機に陥っている不動産大手の恒大集団が建設するマンション群(同社ウェブサイトより)

パワーショベルは(マンション用地の整地作業など)不動産開発プロジェクトの初期段階で多く使われることが多く、その販売台数は新規住宅着工面積(の統計データ)と強い相関関係があるとされる。

しかし国家統計局のデータによれば、2024年1~3月期の中国国内の新規住宅着工面積は前年同期比27.8%減少した。

需要回復は一時的との見方も

「建設機械の国内市場には、(中国政府による)総額1兆元(約21兆5400億円)の国債発行計画や(製造業の)設備更新を奨励する政策などの好材料が見られる。それでも、建機の需要が短期的に大きく増えるとは考えていない」

中国の建機大手の徐工集団工程機械は5月10日、機関投資家向けのヒアリングの席で慎重な見通しを示した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

建機の世界的大手である日本のコマツは、自社製品の遠隔監視システムのデータをもとに建機の稼働時間をまとめた「Komtrax(コムトラックス)データ」を毎月公表している。

それによれば、コマツ製建機の中国地区における2024年3月の稼働時間は、前年同月比10.8%減少した。

(財新記者:方祖望)
※原文の配信は5月12日

財新 Biz&Tech

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ザイシン ビズアンドテック

中国の独立系メディア「財新」は専門記者が独自に取材した経済、産業やテクノロジーに関するリポートを毎日配信している。そのなかから、日本のビジネスパーソンが読むべき記事を厳選。中国ビジネスの最前線、イノベーションの最先端を日本語でお届けする。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事