転職時に「同じ職種か、異職種か」で悩む人の盲点 年収や地位など要素がある中で考えるべき事

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恐らくその視点が欠けているため、目の前の選択肢のみにフォーカスしてしまい、そして双方によい面も悪い面もあるので、悩んでしまう、ということかと思われます。

YSさんにとって、キャリア上のゴールは何でしょうか? もちろん、それはキャリア単体で考えるべきものではなく、順番としては

1. どんな人生を歩みたいか

2. その中で仕事やキャリアをどう位置付けるか

3. キャリア上のゴールや目指すべきものは何か

4. では現在何をするべきか(イコールどんな選択をするべきか)

という流れです。

上記でいうと、YSさんは4のみにフォーカスしてしまっているため、決断や選択するにあたっての軸がない状態です。

100パーセント正解というものがない以上は、そういった自分なりの軸をもって、判断するしかありません。

そして一度選んだら、100パーセントの結果が出せるように、自分自身の創意工夫と努力をすることに邁進をしたほうがよいでしょう。

結局のところ、研究職にせよコンサルにせよ、はたまたまったく別の第三の選択肢にせよ、「その先」につなげることが大事なのです。

キャリア上のゴールで考えたほうがよい

転職がゴール、というわけではありませんよね?

自分に問うべきは、ご自身の目指すべきキャリア上のゴールに向かうための手段としてどちらがよりよい選択肢なのか、です。

現状の延長の先にゴールを見据えているのか、それとも現状とはかけ離れたゴールを見据えているのか。

目的によって、とるべき選択肢が異なるのは言うまでもありません。

前者であれば場所としての職場は変わっても研究職を継続する、という話でしょうし、後者であれば、今までの経験やスキルに加えて、新しい視点や経験を積むべくコンサルに挑戦してみる、ということになるだろうと思います。

恐らく転職を考えた最初の経緯として、身につくスキルや事業の魅力、将来性に対する懸念をお持ちであった、ということですから、漠然とYSさんの中で、「将来こうなりたい」または「将来こうはなりたくない」というような長期的な目線をお持ちのハズです。

そういったご自身の長期的な目線をまずはキチンと分析し、正しく理解し、そのうえで軸をもって判断をするのがベストです。

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