実績に乏しい若手、転職アピールの注意ポイント 「盛る」は絶対NG、面接で詰問されたら撃沈の憂き目

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「会社の指示通りにやっていただけ」というのは、なんら恥ずかしいことでも、「ショボい」ことでも、問題があることでもありません。むしろこの先、後輩の面倒を見たり、管理職に就いていくうえで、必要不可欠なプロセスです。

今、あなたが「すごい」と感じている先輩や上司も、そうしたプロセスを経て今があるのです。「全然売りがない」、「書くことがない」と悲観したり、「謙虚すぎる」必要はありません。

「言われたことしかやっていない」とは、言いかえれば「会社から与えられた任務を着実に遂行できる」ということです。実はこれは若手にとっては大いなる売りで、その安定感、安心感は採用人事も大いに評価します。

数字で表現しよう。「未達」でも!

自分の職歴をできるだけ定量的、つまり数字を用いて表現してください。たとえば営業なら「1日100件の電話、30件の飛び込み訪問、見積書提案30件/月」といった感じです。同じように、実績も「2020年度:売上目標5000万円に対し4000万円(達成率80%)」と定量的に表します。

「未達なのにわざわざ書くの?」と、疑問を抱く人も多いでしょうが、同じ業界の会社でも営業方法や担当、テリトリー、裁量などがそれぞれ違うのは採用人事も理解しています。そもそも今の会社の目標数字の設定が厳しく、未達者がほとんどかもしれません。そうした要素があることはきちんとわかっていますから、事実をありのままに書いていきましょう。

繰り返しになりますが、ミドル世代と違って、若手にはポテンシャル重視で採用活動をする面があるので、誇るべき実績がなくてもそう問題にはなりません。もちろんあれば前面に出すべきです。しかしそんな輝かしい実績などない人が多数でしょう。虚偽や盛りは不要。ありのまま書くのが原則です。一つのテクニックとして、たとえば、

■主な実績
2017年下期:売上順位48位/約200名

と、キャリアハイの数字だけ切り取るのも「あり」です。

なお、応募先の会社が超エース級を求めているなら、実績のない人がありのままに書いても無理ですから、気持ちを切り替えて他を当たりましょう。

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