「ハイエース」ベース新作キャンピングカーの進化 ナッツRVが発表したリーク3の特徴や変更点

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断熱システム「エアフォリア」も採用

リーク3の天井部分
見た目ではわからないが、天井部分にもエアフォリアを敷き詰めて断熱処理が施されている(筆者撮影)

リーク3の内装は、基本的にリーク2と同様だが、見えない部分の改良も施されている。例えば、室内の壁には独自の断熱システム「エアフォリア」を採用することで、外からの暑さはもちろん、寒さも防ぐ工夫もなされている。

ポリウール素材でできた断熱素材のエアフォリアは、従来から使われているグラスウール素材より優れた断熱性能を持つことが特徴。幾重にも重なり合う空気層が断熱効果を最大限に発揮する。リーク3では、内張りをすべて剥がし、隙間にもびっしりと貼り付けを実施。とくに太陽熱を受ける天井には、入念な断熱処理を行っているという。また、抜群の吸音性を持つことで、室内の高い静粛性にも貢献。装着には、接着剤を使わないため、シックハウス対象品にもなっているそうだ。

ちなみにエアフォリアは、同社が製作したフィアットの大型商用バン「デュカト」をベースに開発した高級キャンピングカー「フォルトナ(FORTUNA)」にも採用。電装系だけでなく、断熱処理などの細部に関しても、上級モデルからフィードバックした技術が活かされている。

気になるリーク3の価格

車両後部のベッド部分
車両後部のベッド部分(筆者撮影)

リーク3のラインナップには、2.7L・ガソリン車と2.8L・ディーゼルターボ車を設定し、2WDまたは4WDを選べる。価格(税込み)は759万円~840万円だ。ベースとなったリーク2も選択可能なエンジン形式や駆動方式は同様で、価格(税込)は627万円~708万円。リーク3は132万円ほど高い設定だ。なお、今回披露された展示車(2WD)は、2.7L・ガソリン車の2WDで、40L冷蔵庫やFFヒーター、サイドオーニングなどのオプションが付いて価格(税込み)は857万6920円となっている。

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ナッツRVによれば、「リーク3はあくまでタイプ追加。(ユーザーの)選択肢を増やすという意味でも、リーク2も併売する」という。ナッツRVの大型モデルは、1000万円を超えるモデルも多いため、それらに比べれば確かにリーク3は安い。しかも充電装システムのエボライトや、家庭用エアコンや断熱システムなど、同社の高級モデルと同様の装備が標準装備されている。

そうした付加価値について、リーク2よりも100万円以上の価格差をユーザーがどう捉えるのかが今後注目されるところだ。また、ハイエースのキャンピングカーは、さまざまなモデルが他社からも販売されており、市場はかなりの激戦区だといえる。ナッツRVの独自技術を投入したリーク3が、数多くのライバル車たちにどう対抗するのかも気になるところだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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