東日本大震災による新卒採用選考時期への影響に関しての人事向けアンケート調査

●被災地域の学生への別途対応内容

　「被災地域学生のみ別途対応」とした企業に、その内容を選択肢から選んでもらったところ、1位は「選考時期を延期または延長する」で69%、2位は「夏採用、秋採用などで被災地学生に優先的に機会を与える」で29%だった。
　その後、被災地の学生を追加募集する意向を表明する企業などが現れたりもしたが、今回のアンケート回答企業の中では、残念ながら「被災地学生の採用枠を増やす」との企業はなかった。

●2012年度新卒採用数への影響

　今回の震災は、12年度新卒採用人数に影響を与えることになりそうかを聞いたところ、「採用予定数はほとんど影響を受けない」との回答が4分の3を占める一方、「採用予定数より減少する」との予想が2割に達した。これまで、弊社のほか、マスコミや就職情報会社の調査でも、12年度新卒採用人数は「前年並み」が最も多いながらも、「前年よりも増やす」との回答が「減らす」との回答より多く寄せられ、学生の就職環境にも薄日が差し始めたかといわれていただけに、その意味でも今回の震災は残念でならない。