ジャンル:教育、社会
日本の教師のウェルビーイングと制度的保障
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日本の教師のウェルビーイングと制度的保障

著者:独立行政法人教職員支援機構 (監修), 本図 愛実 (編集)
出版社:ジダイ社
ウェルビーイングの追求は,OECDによる価値づけによって国際社会に流布した。OECDは2011年の創立50周年を機に,それまでのGDP単一指標を改め,個人と社会のためのウェルビーイングの多元的指標を提示した。以後,隔年で,OECDウェルビーイング指標による各国状況が一覧として供されている。指標群の礎にある思想は,個人の主観とコミュニティの重視である。人間は,心理的あるいは物理的に様々なコミュニティに属しており,そこにおいて安心・安全であるという主観はウェルビーイングに直結する。ウェルビーイングとは,個人的,社会的に満たされている状態である。それらの追求は,測定可能な経済の総体だけでは捉えられない。これらはまた,個人の幸福を起点に社会の幸福を考える厚生経済学の研究知見に依拠したものである。
翻って教員が属するコミュニティについてはどうか。心理的あるいは物理的なコミュニティの中で安心・安全な状態にあるのか。このことを考えるとき,日本の教師たちは幸福なのか,という研究上の問いが浮上する。この問題意識について,本書では,ウェルビーイングの制度的保障において重要と考えられる視点について対象化した。子どものウェルビーイングは,教師のウェルビーイングなくして成立しえない。子どもの幸福を追求する人々とともに,小さくとも歩を進めることができたらと願う。

 

「OECDの教師ウェルビーイング」、「制度保障のための重要視点」、「若手教員のウェルビーイング」の3部8章の構成で、教員のウェルビーイングについて考えた本書。教員のウェルビーイングにおける課題や実践事例のほか、国際的な事例や研究知見が解説されています。

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