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一介の小売業者がGAFAの攻勢から防衛できた理由 エコシステム戦略は持たざる弱者のためにある

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  • 中川 功一 経営学者、やさしいビジネスラボ代表取締役

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エコシステム戦略はむしろ経営資源に乏しい弱者のための戦略である(写真:Graphs /PIXTA)
ビジネスの競争原理が変わりつつある。今までは明確に定義された業界が存在し、ライバル企業と同じ目的を持って、コストや品質で顧客をめぐって争っていた。しかし今は、業界の垣根が消失し、より幅広い価値提案を行うエコシステム(生態系)を築いた者のみが戦いに参加できる時代に入っている。
しかし、その戦略を使えるのは、巨大企業だけではない。むしろ弱者こそがゲームチェンジを起こせるきっかけになる。本稿では、ロン・アドナー(ダートマス大学教授)の『エコシステム・ディスラプション』の監訳者であり、経営学系YouTuberとしても著名な中川功一氏が、弱者こそエコシステム・ディスラプション戦略を活用すべきと説く。

エコシステム戦略は、弱者のための戦略

消費者のマインドの変化や、DXや、コト消費の普及などによって、単体の製品から広がりを見せるようになった顧客の価値構造。

『エコシステム・ディスラプション』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

カメラでいえば、撮影し、ストックし、編集し、共有するまでが顧客価値。単体のカメラではなく、クラウドストレージ、編集アプリ、SNSでの共有までをフルセットで提案したスマートフォンが業界を覆した。

ショッピングでいえば、洋服を買うだけでなく、流行りのスイーツ、休憩のカフェ、映画館、ドラッグストア、書店などをひとまとまりに提案したモール形態が業界を変えた。

このような、顧客の価値構造の広がりの全体を、企業連合でカバーして提供するのが、アメリカの経営学者ロン・アドナーが近著『エコシステム・ディスラプション』で提唱するエコシステム戦略である。

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