中島啓太は、アマチュアの世界ランキング1位の選手だ。日本人選手が1位になったのは、松山英樹、金谷拓実についで3人目である。本来なら、1位というランクでヨーロッパで数多くのトーナメントに出場権が与えられているので、海外挑戦ができたはずだが、新型コロナでそれもかなわない。金谷も、プロ転向する前に、海外で経験を積んでからプロ転向というもくろみがあったのだが、パンデミックの影響でプロ入りが早まった。
その中島が、第105回日本アマチュア選手権に優勝した。この大会は日本最古のトーナメントで、1907年に行われた神戸ゴルフ倶楽部と、ニッポン・レース・クラブ・ゴルフィング・アソシエーション 根岸コース(NRCGA=根岸競馬場内)との対抗戦が、その嚆矢(こうし)である。
梅雨のしの突く雨で、大会は54ホールとなったけれど、2日目には大利根カントリークラブのコースレコードを塗り替える9アンダー63をマークし、圧倒的な強さで優勝した。「このタイトルは、僕のゴルフ人生の中でも、どうしても獲らなければいけないタイトルだと、ずっと思っていましたから、とてもうれしいです」と語っていた。
中島を初めて見たのは、2015年の日本アマだった。15歳。そのとき決勝戦まで勝ち進み、金谷拓実と戦って破れ2位になっていた。ともにJGAナショナルチームで、ガレス・ジョーンズコーチの指導を受けている。その教えの中に「試合に臨むまでに、どれだけの準備ができているかが大切」というのがある。
この記事は有料会員限定です
残り 537文字
