コロナ禍の影響を大きく受けた業界の1つが航空業界だ。
韓国では政府主導で、業界首位の大韓航空が2位のアシアナ航空を買収するニュースが昨年11月に報じられた。日本でも日本航空(JAL)とANAホールディングスの統合論が出ている。
日本の大手航空会社は1社で十分という意見、健全な競争には2社が必要という意見、それぞれ一理ある。ただ、筆者が気になるのは、統合論者の一部に“JALいじめ”の気配が感じられることだ。
竹中平蔵氏などが「JALは国の支援を受けた会社だ。統合はANAを中心で考えるべき」と説いている。確かにJALは一時的に国の資本が入った。ただ、この事実をもって現在のJALを「国の支援」でげたを履いていると評価するのは適切ではない。
過去に国の資本注入を受けた会社はJAL以外にもある。そうした企業の中には、法的整理(倒産)を免れた会社も少なくない。一方、JALは国の資本注入の直前に会社更生法申請をして事実上倒産した。その際、株式は紙くずになった。株主は保有株式の価値がゼロになることで責任を引き受けた。
国の資金注入後、JALは苛烈なリストラを強いられた。心ない言葉を浴び、プライドを傷つけられながらも役職員は努力した。結果、強靭な収益性を獲得し、見事に再上場を果たした。
この記事は有料会員限定です
残り 442文字
