──理事長就任と同じタイミングで新型コロナウイルスによる市場混乱に見舞われました。
マーケットの激しい動き、不安定さをまざまざと実感した。足元のマーケットは落ち着いており、株価も想定以上に早く戻っているが、この先どんなぶり返しがあるかわからない。
ただ、われわれは100年を見通してつくられた組織。船に例えると、100年間航海を続ける中で、波が大きかったり、向かい風が強かったりするときもある。受ける風の強さや波の高さは計測していかないといけないが、きちんと針路を取って、そこからずれないように船を進めていくことが大事。
4月から基本ポートフォリオを変え、(国内外の株式と債券という)4資産を25%ずつの配分にした。これが基本的な針路で、微調整で多少ずれたとしても、この針路が長期的にみていちばん安全に目的地に着くルートだと思ってやっている。私と同時に就任したCIO(チーフ・インベストメント・オフィサー)の植田(栄治)さんや職員はそのあたりの軸がしっかりしており、ぶれていない。
──理事長就任の経緯は?
本当に急な話で、企業年金連合会の仕事を始めて1年も経っていなかった。最初は非常に戸惑ったが、企業年金連合会の仕事も、国民の皆さんの豊かな老後の生活に貢献するというベクトルは同じ。私的年金か公的年金か、年金給付事業か運用事業か、そういうカテゴリーの違いはあっても、ミッションはほぼ一緒。年金の世界での内部異動だと自分に言い聞かせた。
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