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「タクシーは来年も元の水準までは戻らない」 前島忻治 大和自動車交通 社長

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まえじま・きんや 1946年生まれ。69年早稲田大学商学部卒業、太陽銀行(現三井住友銀行)入行。95年大和自動車交通に入社。97年から取締役。常務、専務を経て2015年6月から現職。
タクシーは新型コロナウイルスによる外出自粛の影響を大きく受けている業界の1つだ。中小事業者が大半を占め、破産申請に至った企業も出ている。業界大手で、都内を中心に展開する大和(だいわ)自動車交通の前島忻治社長に現状と対策を聞いた。

──新型コロナは売り上げにどの程度影響していますか。

緊急事態宣言後は3割ぐらいになってしまった。人の移動を遮断されたのが痛い。緊急事態宣言が6月に解除されたとして、いつもの4割程度、夏あたりまでは半減レベルだろう。来年も元の水準までは戻らないのではないか。

タクシーは日々の収入が減ると即、現金収入が細る。一方で、従業員の給料や家賃、燃料代など出費はあるので、4月は約2億円のキャッシュアウトになった。

最悪の場合、今年度の1年間で現金が34億円不足するおそれがあったので4月に35億円の短期借り入れをした。手持ちの資金と合わせれば、これで少なくとも今年度の資金繰りは大丈夫だ。ただ、うちみたいな大手でも厳しいのだからこの状況が3カ月も続けば持たなくなる企業が出る。

──収入減を受けて、どのような対策を取っていますか。

感染症対策は入念にやっており、車内は安心して利用してもらえる空間だ。ただ、人が出歩かない以上、5月は都内の稼働台数を半分に減らしている。内部留保や資金調達といった自助努力に加え、業界団体を通じて共通のクーポンなどで需要を喚起することもしていくが、それだけでは限界がある。国にはさらなる公助を考えてほしい。現状でも雇用調整助成金の条件緩和や数百万円の支援金などはあるが、不十分だ。

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