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データが変える政策決定現場、始まった米経済再建への道 経済復興の局面でも大学発の取り組みが政策決定の道しるべに

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  • 安井 明彦 みずほ総合研究所調査部シニアプリンシパル
新型コロナの患者数の抑制にメドが立ち、米経済は再建へ軸足が移る(AP/アフロ)

新型コロナウイルスで深い傷を負った経済の立て直しが課題となる米国で、即時に反映されるデータを用いて感染の経済的な影響を捕捉する試みが加速している。目指すのは、きめ細かな政策対応を可能にする手がかりの提供だ。

5月初めに、米ハーバード大学のラジ・チェティ教授が率いるチームが、新型コロナウイルスの感染の影響を中心に、民間企業が集めた全米の経済データを参照できるウェブサイトを立ち上げた。

新型コロナウイルスの感染拡大では、地域ごとの感染者数などの即時データが重視され、経済活動の自粛や再開時期の目安となってきた。感染対策から経済再建に軸足が移ってくると、感染が経済に与える影響でも同様のデータが有用になる。だが、公式統計には限界があった。発表までに時間がかかるうえに、細かな地域別のデータは入手が難しいからだ。

そこでチェティ教授のチームが目をつけたのが、民間企業が持つデータである。中小企業の経理支援や、クレジットカード会社向けに購買データを集める企業などの情報を使い、早ければ3日も待たずに最新データを入手できる仕組みづくりが始まった。

感染拡大の影響分析における民間データの活用では、ほかにもさまざまな取り組みがある。例えば米イリノイ大学の教授らによる研究では、州政府の自粛要請を待たずに、企業活動の停滞が始まっていたことが確認されている。

こうした研究と比べ、チェティ教授らの取り組みは、政策立案の支援を意識している点に特徴がある。プライバシーの取り扱いに関する各企業との取り決めや、季節要因の排除などの統計的な処理を一括して行うなど、誰でも使える情報を継続的に公開することに力点を置いている。

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