ここ数年、潤沢な投資資金に恵まれてきたテクノロジー業界は新型コロナウイルス禍にも耐性があると思われがちだが、実際はそうでもない。人々の生活がすっかり変わったことでビジネスモデルがそぐわなくなったスタートアップも多く、よく知られた企業でもレイオフが続いている。
だがそれと同時に、新型コロナの感染予防や治療に役立とうと、「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)テック」とでも呼ぶべき一群のスタートアップも登場している。中には、時勢に合わせて開発内容を「ピボット(方向転換)」してこの分野に参入する動きも見られ、テック・スタートアップの変わり身の早さを感じさせるものだ。
COVID-19テックはいくつかのカテゴリーに分けられる。
例えば診断や治療に役立つものとしては、軽量で安価な人工呼吸器の開発、患者を遠隔でモニタリングする技術、スマートフォンに聴診器機能を統合して遠隔で診断できる技術、肺活量計測器とアプリを用いて健康状態を自分でモニターできる仕組み、安い検査キット開発、重症化する患者を見分ける検査方法、AI(人工知能)を利用した迅速な医療画像診断の技術などがある。
感染予防の観点では、マスクに使える新素材の開発に加え、ウェアラブル端末で腕の動きを感知し顔などに触れるのを防ぐ仕組みの構築、外気をフィルタリングして安全な呼吸ができるよう考えられたプラスチック製のマスクの開発なども見られる。
また、治療薬そのものの開発もあれば、治療薬発見を助けるプラットフォーム開発といった周辺技術も多い。変わったところでは、下水の分析から感染者人口を割り出すという手法を生み出したスタートアップもある。
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