有料会員登録 東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #マーケティング神話の崩壊

迷走する戦略議論への処方箋 複雑な理論よりわかりやすい戦略を徹底

3分で読める 有料会員限定

戦略という言葉はもともと軍事用語だ。『知略の本質』(日本経済新聞出版社)によると、その軍事の分野においても、「戦略とは何か」についての合意された定義はないという。ビジネス、マーケティングの世界では言うまでもない。戦略について議論していると、同じ会社の同じ部門にいても、思い描いているものがまったく違うことがある。これは主に、立場と視点によって「戦略」の捉え方が異なるためだ。

マーケティングでの「戦略」は、大きく以下の3つに分類できる。1つ目は組織の動態(長期の移り変わり)の設計。軍事なら海軍の増強を控えめにし、空軍、それも戦闘機の増強に予算を割く、といった大方針だ。何を外注し、何を内製にするか。自社にとって中核的な能力は何かを定義し、理想と現実との差を一時的な外注や教育で埋める計画を立てる。例えば米P&Gは、メディアの買い付けは外注しているが、ブランド戦略の立案を外注することはないだろう。一方、メディアの買い付けやクリエーティブを内製する企業もある。いずれも外注している場合、将来的に何を内製とし、そのためにどういう教育が必要だろうか。

2つ目は、現在の組織を静態として捉えたときの、資源(ヒト・モノ・カネ)の配分だ。軍事でいえば、外交努力でリスクが下がった東部戦線から兵力を引き揚げ、西部戦線を拡充する、などという大局観である。年間予算を個別のキャンペーンにどう配分するか。エース級のマーケターやクリエーターをどのキャンペーンに投入するか。調査、企画、施策、実行の何にどれくらいの時間をかけるか。そういった中期の計画を、戦略と呼ぶことがある。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数