瀬戸内海最大の島といえば兵庫県の淡路島だ。面積は596平方キロメートル。北の明石海峡を挟んで本州と、南の鳴門海峡を挟んで四国に面する。島は北から淡路市、洲本市、南あわじ市という3つの市で構成されている。
南あわじ市は淡路島の南西部を占め、人口は約4万7000人に上る。平地が多く、ブランド品として名高い「淡路島たまねぎ」やレタス、白菜など、都市向けの農産物が多く生産されている。
播磨灘や鳴門海峡、紀伊水道など豊かな漁場にも恵まれている。流れの速い潮で育ったタイ、夏の定番のハモなどは、関西の市場で高く取引される。福良港を中心に養殖されている「淡路島3年とらふぐ」も最近の注目株だ。とらふぐといえば山口県産が有名だが、福良港のとらふぐは全国一水温が低く、潮の速い鳴門海峡で育つ結果、身の締まりがよく味が濃厚、天然物にも引けを取らないおいしさだという。養殖ふぐは通常2年間で出荷されるが、3年かけて育てるため身が大きく、白子もよく育つと評判がよい。
畜産も盛んだ。兵庫県の但馬地方原産の黒毛和種が但馬牛で、現在その出荷数は但馬地方より淡路島のほうが多い。そして但馬牛の中には「淡路ビーフ」という、淡路ビーフブランド化推進協議会が定める品質評価基準を満たした牛だけが認定されるブランドもある。
このように南あわじ市は農業、漁業、畜産などがバランスよく備わっているほか、歴史や文化にも富んでいる。『日本書紀』や『古事記』に登場する「国生み神話」によると、伊弉諾(いざなぎ)、伊弉冉(いざなみ)の二神が南あわじ市の南東の沖合に浮かぶ沼島(ぬしま)のおのころ島神社に降り立ち、日本の最初の国土として淡路島を生んだとされている。
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