「ブランドリフト調査」という言葉がある。デジタルメディアに広告を出稿した際の効果測定の一種だ。事前と事後にアンケート調査を実施し、ブランドに対する意識の変化を測定する。
認知=そのブランドを知っている人、好意度=そのブランドに好意を持っている人がそれぞれ何ポイント増えたのか。そんなことを調査できる。広告に接触した人を特定、アプローチし、アンケートを実施、集計する。これらすべてが低コストで実施できるデジタルならではの効果測定だ。
伝統的な広告手法に比べた場合のデジタル広告の強みは、ターゲティングと効果測定の2点に集約される。例えばテニス関連の記事を見た人ではなく、そのワードを検索した人の行動を基に、より細かいターゲティングができる技術が、前者の代表格である。
後者には広告を閲覧した人を追跡し、その後オンラインで購入したかどうかを判別する方法があるのだが、これには弱点があった。原則的にオンラインで購入された場合のみしか効果を計測できないのだ。商品購入を呼びかける前段階で、まずは「知ってもらう」ための広告があるが、これはうまく効果を測定できない課題があった。
ブランドリフトの限界
これらの問題の解決を目指したのが、ブランドリフト調査である。当初、デジタルメディアが提供するこの調査を広告主は歓迎した。それまでまったく把握できなかったことが初めて数値化されたためだ。しかし、時間が経つにつれ、この数値化には大きな意味はないことがわかってくる。
あるデジタル媒体で広告を実施したとする。その媒体が提供するブランドリフト調査で、認知が5ポイント上がったことが判明した。5ポイントの裏には、その媒体での広告活動のほかにもさまざまな要因があるはずだが、それが明確にはならない。
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