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小選挙区制への変更が大物政治家の輩出を阻む エズラ・ヴォーゲル その3(全4回)

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Ezra Feivel Vogel●1930年生まれ。67年から2000年まで米ハーバード大学教授。専門は東アジア研究。79年刊の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』がベストセラーに。

平成の政治を振り返ると、まず気づくのは首相がころころ変わってきたことだ。

あの本が売れたおかげで、私は日本の政治的指導者たちと顔を合わせる機会ができた。私は元首相の竹下登さんに会った。細川護熙さんにも面会した。鳩山由紀夫さんや菅直人さんなど、民主党政権時代のリーダーとも話をした。深い付き合いではなかったけれども、人物としてはどの人も悪い人ではないように思えた。

だが政権が頻繁に交代し、そのたびに政策を仕切り直せば、長期的な政治課題に取り組む余地がなくなってしまう。これは日本によい影響を与えなかった。

政治制度が大きく変わったことも一因だった。1994年に現在の小選挙区制になってから、国会議員は目先の選挙に追われるようになった。お金集めとか、支持者回りとか、日常の細かい活動ばかりで、国全体の巨視的な問題にじっくり取り組むのが難しくなったと思う。大物の指導者が生まれにくい時代になった。

中選挙区制の時代は、1つの選挙区から2人か3人の当選者が出ていたから、大物議員は1位じゃなくても、2位か3位には入った。時の風に流されて落選することもなかった。

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