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始動する公共部門の働き方改革 2020年度から新たな雇用制度に

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  • 佐藤 主光 一橋大学大学院経済学研究科教授
【今週の眼】佐藤主光 一橋大学教授
さとう・もとひろ●1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

働き方改革の波は、地方自治体を含む公共部門にも押し寄せている。自治体では2020年度から新たな雇用制度として、「会計年度任用職員制度」(以下、任用職員制度)が導入される。

自治体職員は正規職員と嘱託などの非常勤職員に大きく分けられる。ただし非常勤であっても正規職員と同様の職務(仕事)をこなすなど、両者の仕事の違いはあまり明確でなかった。一方で給与や昇給を含む待遇面は大きく異なっていた。「同一労働・同一賃金」にはなっていなかったのである。

従前の一般職非常勤職員は、新たに定められた会計年度任用職員に換わる。さらに新制度で採用される職員については、①正規職員と職務を分ける、②これまでなかった期末手当(ボーナス)を支給する──などが要請されている。

筆者は自治体関連の仕事をする機会があるが、民間委託のほうがかえって行政コストが高くつくという話を聞いたりする。その背景には非常勤職員を比較的安く雇用できる状況があった。公共部門の「ブラック化」といわれるゆえんでもある。

実際、自治体は正規職員の数を減らす一方、福祉や子育て支援など人手の不足する分野に非常勤職員を多く充ててきた。しかし、期末手当の発生する任用職員制度では人件費が増加することになる。とはいえ、任用職員を減らすと正規職員の業務が増加しかねず、多くの自治体は対応を迫られている。

また、地方圏では人口の減少が深刻だ。このことは自治体が非常勤を含め職員の確保に苦慮することを示唆する。総務省の研究会も、人口減少で40年には今の半数の公務員で行政を支える必要があるとする。

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