今年前半の世界経済は堅調で、潜在成長率を1%ポイントほど上回る年率3.4%程度の成長だったとみられる。しかし、リスク性資産のパフォーマンスは総じてよくなかった。その理由の一つは昨年の反動ということであろう。
昨年は景気もよく、ボラティリティ(変動率)も低い中で、投資家が積極的にリスクをとる「リスクオン相場」が続き、ドルも円も弱い通貨となった。今年前半はその反動が出て、ドルと円が共に強い通貨になったと考えられる。ドルは主要通貨の中で3番目に強く、円は最強となった。IMM(通貨先物市場)の投機ポジションを見ると、ドル、円とも昨年積み上げられた売りポジションが、今年前半に巻き戻されている。ドルも円も強い通貨となったことで、ドルも円も弱かった昨年と同様に、ドル円相場は狭いレンジ内での推移が続く結果になった。
近年、ドル円相場は年前半の取引レンジがそのまま年間の取引レンジになる傾向がある。1980年以降、年後半のドル円相場が、年前半の高値・安値のどちらも更新しなかった例は3回しかない。しかし、その3回のうち2回は2015年と16年に続けて発生した。それに続く17年は年後半に年前半の安値を約0.7%更新しただけで終わった。つまり、年前半のレンジがほぼ1年間のレンジとなる状況が、過去3年間続いている。
今年の後半はどうなるだろう。結論からいえば、今年も年前半のレンジである1ドル=104.56~113.39円を大きくは抜けずに終わる可能性が高いと考えている。その最大の理由は、ドルの上昇が続かないと見ていることだ。
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