昨年12月ごろから、市場が織り込むFRB(米国連邦準備制度理事会)の利上げ見通しとドル円相場との相関が大きく崩れた。相関が崩れただけでなく、むしろ逆相関になり、米国の利上げ期待が高まるとドル安円高方向に動いたのである。
こうした現象は日米の10年金利差とドル円相場との間でも見られた。米国の10年国債金利が上昇して日米の金利差が拡大すると、むしろドル安円高が進んだ。通常とは逆の相関であり、なぜこのような動きになるのか、直感的にはわかりにくいかもしれない。だが、素直に考えてみると、ドルを買ってドル債を購入していた投資家が、金利上昇(債券価格は下落)を嫌気してドル債を売却しドルも売ったと考えれば、金利差拡大でドル安円高になるのは納得できる。
しかし、こうした動きも3月ごろまでで終わり、4月からはまた、元の相関、つまり金利差拡大でドル高円安が進むという関係が戻った。市場が織り込むFRBの利上げ見通しとドル円との正の相関関係も復活している。
FRBは今年3月に利上げを行い、政策金利であるFF金利の誘導目標は現状、1.5~1.75%となっている。FOMC(米国連邦公開市場委員会)委員の中心的な見通しは年内にあと2回の利上げというものだが、FF金利先物市場はあと2.5回の利上げを織り込んでいる。つまり、FOMC委員の中心的な見方どおりとなるのか、それよりも1回多くなるのか、中間地点で迷っている。
4月以降のドル円相場との相関関係からすると、利上げ期待0.2回分でドル円相場は1円動く。したがって市場が、やはりFOMC委員の中心的な見方のほうが正しく、年内の利上げは2回しかないと思い直せば、2.5円程度ドル安円高となる。一方、年内残り3回の利上げを織り込むと、逆に2.5円程度ドル高円安になる。
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