世界は怒濤のうちに今年も折り返し地点に来た。そこで前半戦を概観してみたい。
まずはマーケットだが、目立つのは米国経済の絶好調ぶりである。直近のFOMC(連邦公開市場委員会)も少しタカ派的なトーンを残して無事に通過。パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の安定性も確認された。ドル金利も年初の2.4%から一時は3%を超えたが、長期債の堅調な需要に支えられ3%弱で推移している。米ドルも年初には90割れ(ドル指数、ニューヨーク商品取引所)があったが、その後は金利差から買われ、足元は95前後と堅調である。
強い米国の反面が新興国だ。中でもアルゼンチンの通貨は年初から28%下落、次いでトルコ、ブラジル。これらが年前半の3弱となった。ドル高に加え、高進するインフレと政治的な脆弱さが垣間見える。
国際商品はドル高の逆風にもかかわらず世界的な好景気からGSCI指数で見て年初から5%高となっている。主導したのは原油だ。産油国の協調減産と世界的な需要の伸び、ベネズエラなど想定外の減産で一時はブレント原油で1バレル当たり80ドルを超え大幅高となった。
株価は2月のVIX(ボラティリティ指数)危機が思わぬ災難だったが、その後は堅調な実体経済に牽引されて回復。米国株S&P500指数は2月の大幅安を乗り越えて年初から上昇している。
年前半の相場を振り返って勝敗をつけると、勝者は原油と産油国、そして好景気が持続する米国経済・米ドルと続く。
次に年前半の政治イベントを概観すると、一番の朗報は米朝接近により、東アジアでの戦争リスクが大きく後退したことである。米国トランプ政権の初年度の成果不足を挽回する減税が、米国経済にはプラス。その反面で懸念材料は、米国主導による貿易戦争悪化リスクと米国が抜けたイラン核合意の今後の行方である。欧州でもイタリアやドイツの政治混乱からEU(欧州連合)やユーロの将来に再び暗雲が垂れ込めてきた。
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