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ライフ #非常時の組織論

時には必要な部下を信じる揺るぎない姿勢 「うちの子に限って」

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「うちの子に限って、そんなことをするはずがありません!」。私が子供の頃は、このせりふを盾に同級生の親や担任の先生と激しくぶつかっている母親をよく目にした。

残念ながら、私の母親は自分の息子が「そんなこと」をすると正しく理解していたので使えなかった。だが、「うちの子に限って」は、わが子を盲目的に擁護してしまうダメ親、今でいうモンスターペアレントの決めぜりふとして、確たる力を持っていた。

それも時代の流れの中に埋もれ、いつしか使われなくなった。今では死語に近い物言いだろう。

当時は、ダメ親が使う言葉の典型だと私も認識していたが、実は「いい言葉じゃないか」と思い始めている。というのは、最近、性悪説に取りつかれ、成長を待てず、ささいな失敗も許せず、やたらと部下を疑っている経営者を目の当たりにしたからである。

そんな人たちを見てしまうと、「うちの子に限って」と言いながら、やみくもだが自分の子供を信じて疑わず、子供をかばうために戦う母親の姿に救われて、勇気づけられたり、猛省したりする子供もいたのではないかと思う。

激しい批判の中で

話題は変わるが、1988年7月23日、海上自衛隊に入隊して2年目の私は、広島県江田島の幹部候補生学校にいた。そこに突然、横須賀沖で潜水艦と遊漁船が衝突した、というニュースが飛び込んできた。

「なだしお事件」である。この事件は、遊漁船が短時間のうちに沈没し、30名が死亡する大惨事となった。結果的には、潜水艦艦長と遊漁船船長の双方に有罪の判決が下されたが、当初は自衛隊のほうを悪く表現する報道機関が非常に多かった。

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