日本銀行が9月21日の金融政策決定会合で、「総括的検証」とやらをやるらしい。過去3年半の「黒田緩和」をどう自己評価するのか。次の一手をどう打つのか。内外で関心が高まっている。
半年前にも当欄で悪態をついてみたが(「ぶっちゃけで語ってみる当世金融政策」2月20日号)、再度、非伝統的な言辞をお許し願いたい。
黒田さんをよく知る人からこんな評価を聞いた。
「負けるけんかをする人じゃないですよ。過去の言動に縛られて、自らを苦しい立場に追い込むなんてしない。その代わり勝てるときは遠慮なく来る。リアリストですから」
なるほど7月会合では、どんなに大胆な追加緩和策を講じたところで、時に利あらず、円高は避けられない感じであった。そこで1回休みの時間稼ぎとして打ち出したのが、「総括的検証」だったのではなかったか。
前回も指摘したように、元財務官の黒田総裁が気にしているのは「為替だけ」とお見受けする。皆が無理だと思っている「物価上昇率の安定目標2%」を掲げ続けるのも、欧米の金融当局の目標が2%だから。日本だけが1%では、それだけで円高要因になってしまう。そして日本のデフレ脱却には、どうしたって持続的な円安が必要なのだ。
しかるに為替市場は、石油価格や地政学的リスク、果てはブレグジットや米大統領選挙に振り回される。悪環境のときは、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶ。そして円安を目指せるときには果敢に打って出る。サプライズ狙いも当然、アリということだ。
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