今上天皇が示した「生前退位」の意向。「象徴天皇」のあり方を考え抜いたうえでのご発言に、国民の大半は素直にうなずくだろう。
ところが、日本会議という団体が異を唱えている。同会議の政策委員、百地章・日大教授が雑誌『SAPIO』に寄稿している。「明治の皇室典範制定」は歴史を踏まえ、譲位制の長所と短所を熟議検討した結果、譲位制を否定し終身制を採用したのであり、その結論は重い、とする。
日本会議とは、どういう団体なのか。恥ずかしながら、菅野完著『日本会議の研究』と青木理著『日本会議の正体』を読むまで「右の人たちの仲良しクラブか」という認識だった。大間違いだった。
日本会議国会議員懇談会。281人の衆参議員がここに結集し、安倍首相をはじめとする第3次安倍内閣の大臣の65%が懇談会メンバーだ。同地方議員連盟は1700人前後。政治の「中枢」に広く深く浸透している。
そして前出の2冊が明らかにしたこと。その日本会議を実際に動かしている人々、つまり、事務総長の椛島有三氏や百地氏、さらに首相補佐官の衛藤晟一・参議院議員という面々はそろって、1960年代後半、宗教団体・生長の家が主宰する学生運動の活動家だったという事実である。
持続する「原理主義」
彼らは教祖・谷口雅春氏の教えに最も忠実だった。「宇宙の大教祖は天皇にてあらせられる」。戦前、そう唱えた谷口氏は戦後も、「天皇国日本」は「世界最大の文化的創作」である、よって、明治憲法を復元せよ、と叫んだ。
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