2016年4〜6月期の四半期決算が出そろった。日本株指標であるRussell Nomura Large Cap(除く金融)の経常増益率は前年同期比マイナス17%となった。これを受けて通期の業績予想の見直しが進んでいる。
実質的な期初に当たる5月時点で2.9%の増益を見込んでいたが、現在では0.9%にまで増益率が縮小している。もともと増益感の乏しい予想だったが、今回の下方修正で、16年度業績予想はもはや増益とはいえないレベルにまで低下した。
一方で株価はというと、参議院選挙直前の7月8日を底に上昇基調にある。通期業績予想の修正は通常、四半期決算の実績発表と並行して行われる。今回の決算発表は7月中旬ごろから本格化し、お盆直前まで続いたので、アナリストがせっせと業績予想を下方修正する傍らで、株価は上昇を続けたことになる。
業績予想が下方修正される中、なぜ株式市場は上昇したのだろうか。まず指摘できるのは、今回の下方修正の主な原因が円高だった点だ。為替変動は株価への織り込みスピードが速く、アナリストが業績予想修正を始めた時点ですでに織り込み済みとなっていた可能性が高い。
加えて、世界中がヒヤリとしたブレグジット(英国のEU〈欧州連合〉離脱)問題をとりあえずは無難に乗り切った。さらに今後の不測の事態に対処するため、世界中の金融政策当局がそうとう長期にわたって金融緩和的な政策を取らざるをえなくなる、との見方が広がったことも株価上昇に大きく寄与した。
国内要因としては参院選で自民党が勝利し、8月2日に取りまとめられた総額28.1兆円に上る「未来への投資を実現する経済対策」への期待の高まりが挙げられる。
ただ閣議決定された後、市場の関心は急速に薄らいでいるようだ。今回は経済対策について考えてみたい。
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