参議院選挙は与党の勝利で終わり、政策の次の焦点は経済対策の規模と中身に移っている。
自民党は7月26日、政調全体会議などを開き、経済対策の中身を議論した。事業費総額は最終的に28兆円程度になるとみられている。
中身は玉石混淆だ。給付型奨学金や年金受給資格期間の短縮といった教育・社会保障関連の施策から、大型クルーズ船受け入れのための港湾整備まで幅広い。
目玉の一つはリニア中央新幹線の建設前倒しだ。財政投融資資金を活用し、全線開業を最大8年間前倒しすることが提案されている。関西国際空港のようなコンセッション方式も一時検討されたようだが、財政投融資資金を投入する案に落ち着いた。
財政投融資は、1990年代の橋本龍太郎政権で改革がスタートし、2000年代前半の小泉純一郎政権までに郵政民営化や公的年金の市場運用化(GPIFの発足)などの「入り口」と、道路公団など特殊法人等改革という「出口」との大改革が行われた。
大和総研の中里幸聖・主任研究員は、「無駄な公共投資が行われ、財政悪化の一因となったという指摘から改革が行われてきたが、リーマンショック後、民間に任せておいても投資が出てこないため、財投の呼び水効果を見直す流れが出てきた」と指摘する。
ただ、リーマンショック後は、毎年のように経済対策が打ち出されていることがわかる(図表1)。直近で大きかったのはリーマンショック直後の09年4月に打ち出された事業費約57兆円の経済危機対策。今回の経済対策が仮に28兆円程度なら、それ以来の大型対策となる。
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