米国の自動車販売にピークアウト感が強まっている。昨年秋には年率換算で1800万台と絶好調だったが、徐々に鈍化して、8月には年率1698万台となった(オートデータ)。
特に車種別で見ると、ライトトラック(SUV〈スポーツ多目的車〉、ピックアップトラック)は依然増勢を維持しているものの、乗用車はマイナス12.6%と2ケタの落ち込みを見せている(図表1)。
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日本勢でもトヨタ自動車のカローラやカムリ、ホンダのアコードなどの不振が目立っている。これは米国勢も同様だ。SUVに強いフィアット・クライスラーやスバル(富士重工業)は好調を持続しているが、全般的には鈍化の兆しを否定できない。
また、販売台数の鈍化に加えて、インセンティブ(販売奨励金)が増勢をたどっている。8月は業界平均で前年同月比8.9%増となったが、昨春には3〜4%程度の低水準が珍しくなかっただけに、自動車企業の粗利益は毀損される傾向にある。
4〜6月決算発表に際して、フォード・モーターのマーク・フィールズCEO(最高経営責任者)は、「今年の下期は例年を大きく下回る」との見通しを公表した。フォードの株価は、昨年10月高値15.5ドルから、足元では12ドル台で推移している。ダウ工業株30種平均が史上最高値圏で推移する中で、高値から約20%下落した水準での往来が続いている。
さらに留意すべきは、自動車・同部品の販売が、米小売売上高の約20%を占める重要な項目であることだ。米国の4〜6月期実質GDP(国内総生産)成長率(前期比年率・改定値)は1.1%と低水準だったが、個人消費は4.4%と好調だった。背景に、アマゾンに代表されるネット消費と、自動車販売の好調があったことは間違いない。
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