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ドル円相場の相関は続く 日米10年国債利回り差と

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  • 佐々木 融 ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト

8月、米国では2週続けて金曜日に重要指標が発表されたが、その内容は正反対の方向を示した。5日に発表された7月非農業部門雇用者数は25.5万人増と市場予想(18.0万人増)を大きく上回り、平均時給の伸びも市場の予想をやや上回った。一方、12日に発表された7月小売売上高は前月比0.0%と市場予想(同プラス0.4%)を大きく下回った。同時に発表された7月生産者物価指数も、予想に反して前月比マイナスとなった。

米国の代表的な短期金利、FF金利先物が示すFRB(米国連邦準備制度理事会)の利上げ期待は、前者の強い数字に反応した後、後者の弱い数字にはさほど反応していない。雇用統計発表直前まで、2017年までに1回の利上げが行われる可能性を7割程度織り込んでいたが、発表後はほぼ100%織り込み、弱い小売売上高を受けても変わっていない。だが、米10年国債利回りは異なる動きを見せている。小売売上高の発表を待たずに低下を始め、発表後には一時、雇用統計発表前の水準を下回った。

短期金利は比較的底堅く推移しているが、長期金利の上値が重く、残存期間の長短に関係なく金利がフラット化している。米2年国債と10年国債のスプレッドは07年以来約9年ぶりの低水準だ。

通常、為替レートは、短期的には先行きの政策金利の見通しを反映するとされる2年金利差との相関が強くなる傾向がある(長期的には10年金利差との相関が強い場合もある)。だが、今や多くの先進国で2年国債金利はマイナスとなり、1%を超えるのはオーストラリアとニュージーランドぐらい。そのためか最近の為替相場は、10年金利差との相関が強くなりがちだ。

特にドル円相場は、短期的に見ても日米10年国債利回り差との相関が強くなっている。FRBの利上げ期待は雇用統計を受けてやや高止まりしている気配があるものの、ドル円相場の上値が重いのは、米10年金利の上値が重いためである。ここ3カ月ほどのドル円相場と日米10年国債利回り差との相関はやや異常といえるほど強い(図表1)。

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