7月11日から日本株は6連騰した。牽引したのは15日に上場したLINE(ライン)や、『ポケモンGO』関連銘柄だった。これらを踏まえると、日本株にとって重要なのは、個々の企業による革新的な製品やサービスの開発であることは言をまたない。
マクロな視点に立つと違った側面も見える。同期間でTOPIX17業種別のトータルリターンで最も上昇したセクターは「銀行」で、「金融(除く銀行)」がこれに続いた(図表1)。今年に入ってから、これら二つのセクターがトップ2を占めたのは初めてだ。
拡大する
金融の後には「自動車・輸送機」「機械」「電機・精密」といった円安の恩恵が大きいセクターが並んだ。株価上昇が短期筋主導だとしても、日本株の主役である外需セクターに加え、金融緩和の影響で不調が続いた金融セクターまでも上昇したのは、最も望ましい展開だったといえよう。
背景には7月に入って日米欧の長期金利が上昇したことがあるだろう。金利上昇による利ザヤの改善で金融セクターの業績が上向いた。また、円相場は国内の追加緩和や財政出動への期待よりも米国金利との連動性が高いため、ドル高円安につながり、外需セクターにもプラスに働いた。
日本の金利上昇に伴う事業法人の資金需要や業績への影響は、国内の潜在成長率の低さとカネ余り状態から考えると限定的だったろう。
米国金利が上昇したのは、米国で良好な経済指標が相次いだことが大きい。ただ英イングランド銀行やECB(欧州中央銀行)による金融緩和の先送りと欧州金利上昇が影響を与えた面もあるだろう。
今後の日本株にとっても米国金利が上昇するのは望ましいことだろう。それには米国景気がよくなることが大切だ。ただ日本や欧州などの金融政策当局が「しばらくの間、金融政策を据え置く」と表明することでも効果が見込める。同時に政策金利をプラス水準に戻せば、その効果はさらに大きくなるだろう。
この記事は有料会員限定です
残り 673文字
