有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #経済を見る眼

「学び直し」時代がやってくる 大人の能力再開発に制度的な助成を

3分で読める 有料会員限定
【今週の眼】柳川範之 東京大学大学院教授
やながわ・のりゆき●1963年生まれ。慶応義塾大学通信教育課程卒業。93年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。東京大学助教授などを経て2011年から現職。主著に『法と企業行動の経済分析』『独学という道もある』など。(撮影:今井康一)

情報技術(IT)や人工知能(AI)の発達などによって、今後必要となる能力や人材が今までとは大きく異なってくる。多くの人がそう感じ始めているのではないだろうか。

問題なのは、その動きがかなり急速なことだ。必要とされる能力が急ピッチに変化するならば、その変化に応じた能力開発も一人ひとりが急ピッチで行っていく必要がある。

さもないと、各個人が十分に働くことができないばかりでなく、経済全体の生産性も大きく下がってしまう。そもそも人口が減少していく日本においては、一億総活躍を実現するためにも避けて通れない課題だ。

そのためには、もちろん学校教育の内容を大きく変革していかなければならないだろう。しかし、それだけでは残念ながら不十分だ。

必要な能力が急速に変化していくとすれば、すでに社会人として働いている現役世代であっても、それに対応した能力開発は避けられない。寿命は延び、働く期間も長くなっている。その間を、若いときに身に付けた能力で走り抜けられるほど、変化のスピードは遅くない。

かつては、会社に任せておけば必要な能力開発が行われると期待できたかもしれない。しかし、もはやそのような時代ではない。国際競争にさらされ、ほとんどの会社にそんな余裕がなくなっている。また、そもそも社内教育で対応できる範囲を超えた能力開発が必要になってきている面も大きい。

よって、各個人が主体的に行動を起こす必要がある。大人の「学び直し」が必要なのだ。

大人の「学び直し」は、高齢化社会を迎えた今、いくつになっても元気に社会で活躍できる能力を維持するうえでも必要なことだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数