東京証券取引所1部上場企業(除く金融)の第1四半期の平均経常増益率は、8月3日までに発表を終えた企業で計算すると36.4%(前年同期比)となっている。このまま着地すれば、第2次安倍政権発足直後の2013年度前半以来の高い増益率となりそうだ。
日本企業は、12年度第3四半期から増益に転じ、今回の15年第1四半期で11四半期連続増益を達成しつつある。通常これほど長期にわたって連続増益になると、増益率は徐々に縮小に向かう。
今回は、前年同期(14年4~6月)の業績が消費増税後の需要の反動減で沈滞ぎみであったことを差し引いても、異例に高い増益率といえる。
好業績が広範囲に及んでいることも特徴だ。8月3日までに決算発表を終えた企業のうち約70%が前年同期比で経常増益を達成している。これは今回の業績拡大局面においては初めてのことである。
7割超の企業が増益になることは珍しく、四半期業績の記録が存在する2000年代半ば以降では、09年度第4四半期から10年度第2四半期にかけての期間しかない。この時期は前年同期がリーマンショックに当たる。リーマンショックでは世界中の需要が瞬時に蒸発し、わが国の鉱工業生産も、瞬間風速でマイナス37%(09年2月、前年同月比)の大幅な落ち込みとなった。
これほどの惨状からのリバウンドでようやく達成した「企業の7割が増益」を、今回は拍子抜けするほどあっさりと達成したことになる。景況感・所得・雇用が回復してきている中で異例の金融緩和を続けるという、循環論的には特殊な政策の組み合わせがその背景にあるのだろう。
アナリストによる通期業績の上方修正も加速している。四半期決算を受けての野村証券所属アナリストによる通期業績の上方修正と下方修正の比率はおおむね2対1で、圧倒的に上方修正が優勢だ。
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