日経平均株価が2万円台で堅調に推移している。株式需給面の最大要因は、外国人が再び日本株投資に積極的な姿勢を見せていることだ。東京証券取引所発表の投資主体者別売買動向では、今年1~5月に、外国人は2兆8298億円の大幅買い越しである。
彼らの日本株買いの要因としては、景気の回復軌道、良好な企業業績といったファンダメンタルズに加えて、日本企業がコーポレートガバナンスの改善に着手し、増配・自社株買いなどの株主優遇策に踏み切り始めたことも大きい。
しかし、こうした日本固有の要因以上に、欧州株をはじめとした世界的な株高傾向でリスク許容度が高まったことが大きい。彼らは、母国市場が好調なときに、海外投資に積極的になる傾向がある。
FRBの利上げ後にらむ
ところが、欧米長期金利が反騰に転じ、トーンが微妙に変化しつつある。
まずユーロ圏では、5月の消費者物価指数が前年比プラス0.3%と水面上に浮揚し、デフレリスクが減衰しつつある。今年1月のボトムがマイナス0.6%だったが、北海ブレント原油価格の反発傾向を考えると、今後もプラス圏で推移する可能性が高い。ユーロ圏の景気も、OECD(経済協力開発機構)の経済見通しによれば2015年プラス1.4%、16年プラス2.1%と回復傾向をたどる。物価、景況感の好転となれば、長期金利が反騰するのは当然といえよう。
一方、米国でもFRB(米国連邦準備制度理事会)のイエレン議長が「年内利上げ発言」を行い、長期金利の上昇傾向が鮮明化している。
5月雇用統計では、非農業部門雇用者数が28万人増となった。これは平均時給と労働参加率の上昇、長期失業者比率の低下といった「質的改善」を伴ったものだった。市場は、利上げの蓋然性が一段と高まったと解釈しているようだ。
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